2017-01-01から1年間の記事一覧

他人を褒めるということ

アメリカで学んだことで最も良かったのはなんだろうかと考えている。 実験技術やプログラミングなど、学んだことは多々あるが、どんな他人でも存在を認める態度(少なくとも認めたふりをすること)、そして他人をちゃんと褒めるという態度は自分の生活に少な…

MoldenをMac OS Sierraにインストールした

自分のPC上でも分子構造や動力学シミュレーションの結果を見たいと思い、Moldenをインストールした。VMDを使った時は分子の結合開裂や結合形成が表現できてなかったのでこっちのほうが好きである。Moldenは公式サイトから入手 How to get a copy of Molden公…

基底関数雑感2

カルボカチオンの出て来る系を扱っている。 モデルを使ったCCSD(T)/aug-cc-pVTZのエネルギーとの比較ではM06HF/def2-SVPPが最もコストパフォーマンスの良い汎関数/基底関数であることがわかったのだが、これまでにAhlrichの基底系をしっかり試したことがない…

アパートを退去した

7月いっぱいでアパートの契約が切れたため、退去した。確か5月ころに去る予定である旨を通告した。退去当日は、管理人が部屋の中を見ることもなく、単純に鍵を渡してdepositの返却先の住所を教えて手続きは完了である。とりあえず口頭ではあるが、部屋が雨…

ラボのサーバーにPython3を入れた

先日作ったプログラムをボスが使いたいので使い方教えれ、とのことになった。 残念なことに、このラボには自分以外Pythonユーザーがいないので、折角プログラムを皆に配布しても各自環境構築しないと使えない。 だったらラボのサーバー上で使えば楽じゃない…

久々に少々長いプログラムを書いた

論文を投稿したのだが、1ヶ月前に4人のレフェリー全員から好意的な結果が返ってきた。誰もrejectを示唆しなかったのはこれまでの経験でも殆ど無いし嬉しい。 とはいうものの、いずれのコメントでも修正点や質問が沢山あり、答えにくい質問も含まれていた。…

ミネソタ汎関数に分散力補正を入れること等についての雑感

最近になって、ミネソタ汎関数に分散力補正を入れた論文を何報か立て続けに見た。違和感を覚えたのでメモしておきたい。 そもそも分散力補正は開発当時の既存の汎関数(B3LYPなど)が分子間力をうまく取り入れることができないという欠点を補うために開発され…

簡便なフェニルラジカル源

http://pubs.acs.org/doi/abs/10.1021/jacs.7b03538アリールトリフラートとヨウ化ナトリウムを光照射するとアリールラジカルが生成するという論文。 利用価値が高く、非常に興味深い。

力技でSCF計算

SCF計算がまともに収束しないので力技で網羅的に計算を行った。 計算対象は伏せておくが、使ったオプションと結果は以下のとおり。 論文発表前だし、何かあると面倒なのでここに挙げたデータはちょっといじってある。 2つ計算値がある場合は下のほうが最終的…

英語ができない結果として専門知識が体系的に蓄積する

<概略> ボスの英語で聞き取れない点がある ↓ 概略は分かるが、その場でひとつひとつの単語を何度も聞き返すわけにはいかず、 わかったふりをして要点だけメモする ↓ 後でキーワードを手がかりにして成書なりインターネットなりを使って言われたことを調べ…

筋トレには学びがある

筋肉を肥大させる際、闇雲にトレーニングすることは推奨されていない。 適切な方法で筋肉に負荷をかけ、十分な食事と休息をとらないと効果は現れない。 無理をすれば怪我をしてしまい、これまでの努力が無駄になることだってある。 また、努力しても遺伝的に…

自転車を漕いでいると追い風には気付き難い。

漕ぐのをやめた時、風が吹いていた事に気づくんだなと思った。

雑感

こっちに来てから割と生活が楽になった。 学生の頃よりは実験時間は減ったし、それでなおインパクトのある成果が出やすい。ボスが優秀すぎて、自分がやったことが成果に結びつきやすいというだけなのだが、 ここで出した成果を自分の能力だと思ってると後で…

技術を獲得すると色眼鏡がかかる

随分前に読んだmedtoolz氏のエントリーが、自分の中で年々大きくなっていくのを感じる。偏見を獲得すること - レジデント初期研修用資料 "学習とは、自らの偏見に基づいた、断片的な知識の再配列に他ならない。教科書の配列をそのまま受容することは「暗記」…

2016年まとめ

2016年も終わるのでやったことをまとめる。・研究活動 それなりにやった。今年の前半と後半で研究のボトルネックとなるものが変わったのでまとめておきたい。前半のボトルネックは自分のスキルだった。まだ研究分野を変えて慣れない中で新しいスキルを磨…